日頃イタリア料理を愛してくださっている方々へ

日頃イタリア料理を愛してくださっている方々へ、〝記憶に新しい″ という言葉が適切かどうかはわかりません。

イタリア、それは我々イタリア料理の世界に携わる人間達全てにとって心の故郷であるその場所で、昨年の8月24日に突如として起きた中部地域を震源とした大きな地震。

歴史的に名高いノルチャや アスコリ・ピチェーノ なども甚大な被害がもたらされた地域ですが、その中でも最も大きな被害と犠牲者を出してしまったのが、『アマトリーチェ』。

第2の故郷であり、今こうして日々我々が過ごしていられるのも、自分達を育ててくれたイタリアが、そしてその料理があるからこそ。その愛するイタリアの窮地に 〝自分達が出来る事は何か?″ その気持ち1つで震災直後から動き出し、手探りのまま勢いでなんとか開催に漕ぎ着けた昨年のチャリティイベントがこの『アマトリチャーナDAY 』でした。

自然豊かなサビーナ地方の山深い小さな街アマトリーチェは今や世界中で最も愛され、食べられていると言われている偉大なパスタ料理の仕立て『アマトリチャーナ』の生まれ故郷である、という事実は周知の通り。その街が崩壊、多数の犠牲者が、、という衝撃のニュースが世界中を駆け巡った時の事を今でも忘れる事が出来ません。

このアマトリチャーナDAYは、イタリア中部地震の被害に遭われた地域と全ての人々のために、もっとも被害の大きかったアマトリーチェをその象徴として掲げ、この1日を通し文字通りアマトリチャーナのパスタを食べ、小さくともなにか復興支援に繋げていきたい、そんな志と旗の下に集った有志達によって今年も開催される運びとなりました。

日々、目まぐるしく流れ行く時間の中で、人々の心や記憶というものは移り変わりやすく、また薄れゆくものです。この震災で受けた被害、いっこうに進まない復旧、復興へ歩み、、、

日本人が遠く離れたここ日本でイタリアの為に、と行うこのチャリティ。日本のイタリア料理を取り巻く環境のみならず、たった1年でイタリア国内においても忘れさられがちなこの現状に対し、開催の意味に賛否両論ありながらも、1つの『警鐘』として2年目の今年も胸を張って開催いたします!さて、長々とお堅い文章でこのチャリティへの想いを書き連ねて参りましたが、もうこれはこれでお終い。

我々アマトリチャーナDAYメンバーはもちろんこの1日を通して集まった売り上げ金の全額を義援金として今年もイタリア大使館を通じて責任を持って振り込ませていただきますが、支援とは金額の大小などでは決して無く、イタリア料理の美味しさ、楽しさ、素晴らしさ、それを皆さんに感じていただける事が何よりの支援への足ががり、そう信じて疑いません。

たった1日の短いイベントです、堅いこと、小難しいことは一切抜きでご来場されるお客様も、参加する我々も、1日大いに食べて呑んで、思いっきりイタリア料理を楽しみましょう!

開催まであと2週間、皆さまに会場でお会いできます事を心より楽しみに、準備に尽力いたします。

A PRESTO ‼︎

アマトリチャーナDAY 2017 実行委員会
料理班長 小池 教之

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